監獄建築の近代 その思想と空間
明治政府は不平等条約の改正という政治課題を背景に、監獄行政の方針を従来の「応報主義」から受刑者の更生を目指す「教育主義」へ転換しました。そして、山下啓次郎を中心とする司法省営繕の技師たちは、その新しい行刑思想を建築空間として具体化すべく、監獄建築の設計に尽力しました。
監獄建築はその閉鎖性ゆえ、それらが一体どのような空間であったかこれまで不明でしたが、近年、遺された監獄建築が文化財指定を受け、その内部が公開されるようになると、その空間には地域や形式の違いを超えた一貫性があることがわかってきました。
奈良監獄(1908 竣工)から小菅刑務所(1929 竣工)までの約 20 年間、司法省営繕課が受刑者の更生のために造り出した空間とは、一体どのようなものだったのでしょうか。
本展覧会では、新たに文化財となった奈良監獄、網走監獄、金沢監獄、豊多摩監獄そして小菅刑務所といった貴重な監獄建築をとりあげ、豊富な建築資料を読み解くことで見えてきた、その特徴を皆様に広く伝える機会といたします。
◆展覧会
会期:2026 年 11 月 14 日(土)〜 11 月 29 日(日)
会場:建築会館ギャラリー(東京都港区芝 5-26-20)
開館時間:9:00 〜 19:30(14 日を除く土日祝日は 17:00 まで)、入場無料
◆記念シンポジウム:監獄建築の近代 −継承された空間を読み解く−
日時:2026 年 11 月 14 日(土)13:00 〜 16:30
会場:建築会館ホール(東京都港区芝 5-26-20)
登壇者:
尼﨑大暉(Daiki Amagasaki) 東京科学大学山﨑鯛介研究室 博士課程
岩岡竜夫(Tatsuo Iwaoka) 西安建築科技大学 特別教授
増田泰良(Taira Masuda) 東京科学大学附属科学技術高等学校 教諭
松嶋 健(Takeshi Matsushima) 広島大学 教授
三宅理一(Riichi Miyake) 谷口吉郎・吉生記念金沢建築館 館長
山﨑鯛介(Taisuke Yamazaki) 東京科学大学博物館副館長・教授
参加方法:参加券を印刷の上ご持参いただき、当日受付へお渡しください。
参加費:会員;1,200 円 会員外;1,540 円、学生(会員);1,000 円 学生(会員外);1,100 円
定 員:300 名
申込方法:下記 URL より事前にお申し込みください。
U R L:https://www.aij.or.jp/event/detail.html?productId=716263
申込締切:2026 年 11 月 11 日(水)
主 催:日本建築学会建築博物館委員会
協 力:奈良監獄ミュージアム、博物館網走監獄、中野区教育委員会、法務省大臣官房施設課、法務省矯正局、DOCOMOMO Japan、西岡聡、東京科学大学山﨑研究室、明星大学堀越研究室ほか(2026 年 6 月現在)

